たのしかた日のこと
産後、体はともかく、気持ちが楽になってきたのはわりと最近のことで、親子ともに以前よりよく眠れるようになって精神的に安定したこと、大人とほぼ同じものを食べられるようになって格段に食事の準備が楽になったこと、体つきがしっかりしてきて壊れ物を扱うような慎重さが必要なくなったこと、などいろいろ理由はあるけれど、中でも大きいのは、ことばでやりとりができるようになったことだと思う。
今日寝かしつけ中、布団の中で唐突に
「たのしかたね」
と言われた。
テレビか何かの言い回しを真似ただけかもしれないし、別のなにかと言い間違えているのかもしれない、意味を理解しているのかどうかもわからない。
まだしゃべり始めたばかりの舌足らずなことばにいちいち大げさに一喜一憂するのもどうかと思うけども、しかし、それでも、何だかとてもうれしかった。
一日中ずっと一緒に過ごしてる者として、この人今日楽しかったんだ、よかった〜という安堵する気持ちと、
自分の感情をことばで表すなんていうとても人間的なことができるようになったことへの喜びと。
いや〜ぬか喜びでもいいや。今日のこと覚えておこう。
なんの変哲もないいつもどおりの日だったけど、子どものたのしかた日がこれからもずっと続きますように。