どうでもよくない日記

とりとめない日記です。

希望

出産予定日まであと3日となった。

妊娠がわかったのが4月頭で、そこから8ヶ月まあいろいろしんどかった。

体調と情緒の不安定さ、襲い来る不調の大波小波に自分でも戸惑い通し。

それでも大きなトラブルもなくここまで来られたのはありがたいこと、

あとはもう元気に出てきてさえくれれば、という段階まで来た。

 

 

実家に帰ってきてからは、近所を1時間程度散歩するのを日課にしている。

子どもの頃よく遊んだ場所や通学路などをぶらぶらすると、この公園こんなに狭かったのかとか、ずいぶん遠くだと感じていた友達の家がこんなに近かったとは、と驚くことが多い。

ドラクエ5で、主人公が子どもの頃過ごした村を大人になってから再訪すると、建物や川の縮尺が変わっているという演出があったと思う。

こういうことを表現してたんだなとしみじみ実感した。

 

 

そういえば、小学生の甥っ子と自転車で10分ほどの公園まで遊びに行った時、彼はずいぶんうれしそうだった。

初めて見る遊具に目を輝かせて

「すごい遠くまで来れたで!また絶対来ような!」

と言っていたのを思い出す。

新幹線にも一人で乗れる子なのに、自転車で10分をこんなに大冒険に感じるものなのか??とその時は不思議に思ったけど。

未知の場所に自分の足でたどり着いたっていうことが、彼にとっては重要だったのだろう。

新鮮に感動する様子は、ちょっとうらやましくもあった。

でもわたしもきっと同じくらいの歳の時はそうだったんだと思う。

自分よりはるかに大きな世界への希望と感動に満ちていた。

 

 

さて今お腹の中にいる子どもは、自転車で10分どころか、わたしのお腹という空間しか知らない。

音は聞こえているし光は感じているらしいけど、わたしのお腹を通した限られたものしか知らない。

それが外へ出てきてみたら、見るもの聞くもの嗅ぐもの触れるもの、すべてが初めての出会い。

すごいことしようとしてるな、子ども。

産まれるって超大冒険じゃないか。

そのことにものすごい責任の重さと、同時に果てしないワクワクを感じる。

わたしのすぐそばで新しい冒険が始まるのだな。

 

 

子どもよ、頼りないかもしれないけど、これからのあなたの冒険を見守らせてください。

あなたの小さな動きが少しずつ世界に触れて、

やがて大きな世界へ広がっていくこと。

それが、きっとこれからのわたしにとっての生きる希望のひとつなのだと思います。