どうでもよくない日記

とりとめない日記です。

子どもの人格

仕事で小さい子どもと接する機会があるんですが、
ある女の子がすごくおしゃまというか、可愛らしいというか、
可愛いわたしを見て!っていうふるまいが
とっても上手なんですよね。
わたしはこんなに可愛い存在だから、みんな可愛がってくれて当然よね!
というメッセージを全身で発しているような。
小さい子だからそれがまあ見ていて微笑ましいんですよ。
こういう言動ってどこで身につけるのかな、やっぱりお母さんとかご家族の影響なのかな、
とかぼんやり思ってたんですが、
お会いする限り親御さんは全然違うタイプの人で、
まあ大人だから当たり前かもしれないんですけど、落ち着いた感じの方。
では猫可愛がりで育ててるのかと思いきやそういう訳でもなく、
むしろ彼女の天真爛漫すぎる行動に呆れ気味で
「すみません、この子こんなで…」くらいの感じ。
 
それで、気が付いたのです。
親と子って別の人格だなあ、と。
なにを当たり前のことを、って感じですが…
子がいくら幼かろうと、別の人生を生きてる別の人格なんだから、
子の行動が全部親の影響とか、親の責任のもとにある、と考えてしまうのは間違いだな、と。
わたしは女の子のふるまいを、
親御さんの影響とか、親御さんに相当可愛がられてるからとか思ってしまったけど、
そうじゃなくて彼女自身の生まれもった資質なんだ、と。
 
たとえば、問題行動を起こす子に遭遇すると
「親のしつけが悪いからだ」なんて思ってしまう。
逆に立派な行動が取れる子には
「親御さんの教育が行き届いてるのね」と思ってしまう。
こういう考え方だと、子どもの行動が全てその子自身ではなく親の資質に帰着してしまう。
もちろん親の影響という場合も多いと思いますが、決してそれが全てではないんですね。
親をはじめ他者との関係性のなかで行動や性格が変わっていくのは大人も同じことで、
なのに大人に対しては
「親御さんの教育が…」とはあんまり言わないのは、
もう自立した一個人として見ているからです。
子どもだから全部親の影響、と考えるのはちょっと短絡的すぎる。
つまり、どんなに小さくても、親を離れた一個人としてその子を尊重しなきゃなあ、と思ったのです。
 
子どもって当然大人よりはものを知らないしできないことだらけだけど、
決して空っぽというわけじゃないんですよね。
良かれ悪しかれその子しかもっていないものが確実にある。
「すべて親のせい」的発想だと、親はしんどいし、
子は親の付属物みたいに見られちゃうし、
いいことないな。
女の子の可愛いふるまいに癒されつつ、ちょっと反省した出来事でした。